事業所における消火機能を備えた配線ダクト

今では官公庁から学校、医療機関に至るまでどこでも配線ダクトを目に出来るようになりました。もともとは数多くの電源ケーブルをすっきりと収納して、見栄えをよくするための設備でした。ところが1980年代以降からは付加価値を備えたダクトが登場するに至ります。その付加価値のひとつが「消火機能」であり、工場や事業所など数多くの電気設備を備えた場所で使用されています。

消火機能を備えた配線ダクトの特徴は、隠ぺい工法で壁や天井の内部に埋め込まれてるものです。これらの箇所では普段は電源ケーブルを目にすることができないので、何かしらの不具合が発生して火災が起きた時に迅速に消火ができるようになっています。その配線ダクトの機能を見ると、内部が2つの仕切りで区切られているのが特徴になります。火が燃え広がるには必ず酸素が必要になり、この酸素をシャットアウトすれば火災を抑制することが可能です。

消火機能を備えた配線ダクトは真空状の筒を持つもので、各種電源ケーブルを収納したあとは特殊なコンプレッサーを用いて内部を真空状にします。仕切りがあるのはケーブルを収納するスペースと、コンプレッサーで効率よく内部の空気を抜けるようにしているからです。そのため、消火機能といっても特殊な装置が備わっているわけではありません。配線ダクトとしての機能はそのままで、計10本以上の直径が太いケーブルでも問題なく収納させることも可能です。

高圧電線を使う事業所には向いているダクトです。

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