会社や学校、工場などでは必ず配線ダクトが備わっています。2000年以降は一般家庭でもマンションなど新築物件には、隠ぺい工法式の配線ダクトがあらかじめ備わっているほどで、それだけわれわれの生活には電気製品が数多くあることを示しています。工場で設置をする際、隠ぺい工法・外付け工法のほかに、セントラルライン工法という特殊な設置をなさるのが一般的です。セントラルライン工法とは簡単に述べると、各施設のオートメーションラインの真上の配線ダクトを備えることを指します。

この工法はアメリカのミシガン州で誕生したもので、もともとは自動車組み立て工場専用でした。自動車の組み立てをおこなう時、電気ドライバーやトルク等が必要です。これらの機器の電源ケーブルもダクトの中に収納されており、作業をするときに迅速かつ自在に使用できないと効率が下がります。セントラルラインとは真ん中に設けると意味になり、流れ作業を実施している工場では効率を重視する観点から天井の専用のレールを敷設した配線ダクトを備えているというわけです。

現在では美術館や病院でもこのダクトを備えていて、電気製品を自在に動かしながら電源ケーブルが見えないようになされています。施工時は必ずレールが必要になり、別途主電源と繋がっているコンセントを近くに取り付ける必要もあります。一般家庭向けではなく、事業所などで活用されている配線ダクトです。施工時は必ず電気工事士の資格も必要なのが特徴です。